税理士・会計事務所のホームページの作り方|問い合わせにつながる4ページ構成と料金表示
この記事の内容
会計事務所のホームページの役割は、ひとつに絞ることができます。それは、慎重に検討している経営者に「この事務所は信頼できて、自分の状況に合っていて、すぐに連絡できる」と感じてもらうことです。
公開の時点で、税額計算ツールや毎日更新する記事、複雑な顧客専用ポータルを用意する必要はありません。まずはわかりやすい 4 ページをそろえ、電話番号かお問い合わせフォームが必ず目に入るようにしましょう。
この記事のポイント
- 会計事務所のホームページは、ホーム、サービス、事務所紹介、お問い合わせの 4 ページから始めます。誰を支援しているのか、何をしているのか、料金はいくらか、どう問い合わせればよいかに答える構成にします。
- 各サービスの横に料金の目安(〜円から)や一般的な料金の幅を載せておけば、条件の合わない見込み客が自分で判断して離れてくれます。
- 確定申告書、本人確認書類、財務資料などを、一般のお問い合わせフォームから送るよう求めてはいけません。
会計事務所のホームページに載せるべき内容
伝えたいことを絞ったトップページ
最初の画面で、どんな事務所か、どんな顧客を対象にしているか、どこにあるかが分かるようにします。「お客様のあらゆる財務ニーズにプロフェッショナルなソリューションを提供します。」のような、誰にでも当てはまる漠然とした一文は避けてください。
たとえば、次のような書き方に近づけます。
「神戸市の建設・設備業の個人事業主と小規模法人のための、月額定額の税務・会計サポート。078-XXX-XXXX へお電話いただくか、初回相談をお申し込みください。」
主な行動ボタンは「電話相談を申し込む」のように 1 つに絞ります。電話ボタンと LINE ボタンを補助的に置くのは構いませんが、5 つも並べて読者を迷わせないようにしましょう。
その下には、主なサービス、スタッフの短い紹介、ご依頼の流れ、掲載の許可が得られていれば 2〜3 件のお客様の声、そして簡潔なよくある質問を並べます。
料金の目安を載せたサービスページ
サービス名は、顧客が普段使う言葉で書きます。決算・法人税申告、記帳代行、給与計算、消費税申告、月次試算表の作成、確定申告などです。
それぞれのサービス説明では、次の点に答えるようにします。
- どのような方に向いているか
- 何が含まれるか
- 顧客に用意していただくもの
- 進め方
- 料金の目安(〜円から)または一般的な料金の幅
- お問い合わせのあと、どう進むか
「料金はお問い合わせください」と書くよりも、最低料金を示したほうが役に立つことが多いものです。たとえば「記帳代行は月額 20,000 円から。最終的なお見積もりは取引件数と給与計算の有無で決まります。」のように書きます。これはあくまで例や出発点であり、確定した料金ではないことを明記してください。
根拠を中心にした事務所紹介ページ
見込み客は、実際に自分の案件を誰が担当するのかを知りたいと思っています。担当者の名前、顔写真、関連する資格、所属団体、そして日頃から支援している業種を載せましょう。
資格の書き方やバッジの表示については、所属する税理士会や公認会計士協会などの団体の規則と関係法令を事前に確認してください。実際には受けていない認定や推薦を受けているように見せてはいけません。
長い事務所の沿革より、具体的な経験を示すほうが効果的です。このフリーランスのポートフォリオガイドで紹介している考え方は会計事務所にも当てはまります。関連する実績を見せ、自分の役割をはっきりさせ、あいまいな売り込みを根拠に置き換えることです。
分かりやすいご依頼の流れ
番号付きのご依頼の流れがあると、見込み客の不安が和らぎます。3〜4 ステップにまとめましょう。
- 短いお問い合わせを送る。
- 初回相談を行う。
- 業務範囲と料金の書面を受け取る。
- 事務所が指定するシステムで契約手続きを完了する。
こうすれば、事務所内の細かな業務手順を覚えてもらわなくても、次に何が起こるかを見込み客に伝えられます。
実際に連絡がとれる連絡先
お問い合わせページには、電話番号、メールアドレス、営業時間、対応エリアを載せ、来所される顧客がいる場合は事務所へのアクセスも掲載します。
お問い合わせフォームで尋ねる内容は、最初の会話に必要な情報に限ります。氏名、連絡先、事業の種類、希望するサービス、短いメッセージで十分です。確定申告書、銀行口座情報、パスワード、本人確認書類、給与データをこのフォームで送ってもらうことは絶対に避けてください。顧客として受け入れたあとに、適切な安全な書類共有システムを使いましょう。
最初の公開では省いてよいもの
顧客専用ポータルは後回しで構いません。書類のやり取りが必要になった時点で、専門の安全な書類共有システムへのリンクを追加すれば十分です。
ブログは、更新を続けられる人がいない限り作らないほうがよいでしょう。古いままのお知らせページがあると、事務所が活動していないような印象を与えてしまいます。
税額計算ツールも、内容を正確に保てる有資格者がいない場合は避けてください。その分のスペースは、サービス、料金、資格、連絡先の掲載に使うほうが役に立ちます。
ホームページを作る 3 つの方法
デザイナーに依頼する
独自のブランドデザイン、一般的でないレイアウト、専門的なシステムとの連携が必要な場合は、デザイナーへの依頼が向いています。文章の作成、スマートフォン向けのデザイン、ホスティング、保守、公開後の修正まで含めた業務範囲を、書面で確認しておきましょう。
汎用のホームページ作成ツールを使う
汎用のホームページ作成ツールは、レイアウトや設定を自分で選ぶ作業に抵抗がない方に向いています。自由度は高くなりますが、ページ間の統一感を保ち、デザインを維持していくのも自分の仕事になります。
契約する前に、独自ドメイン、フォーム、必要な追加機能の現在の料金を確認してください。
AI ホームページ作成ツールを使う
AI ホームページ作成ツールは、事務所紹介型のシンプルなサイトがあればよい小規模な事務所に向いています。編集のしやすさ、フォーム、独自ドメイン、失敗した編集の扱いを比較する際は、AI ホームページ作成ツールの選び方を参考にしてください。
その一つの選択肢が Cloudeel です。
- 中小企業向けの「Law Firm」テンプレートを選びます。サービス、チーム、ご依頼の流れ、FAQ、お問い合わせのセクションがあらかじめ用意されています。もう少しくだけた雰囲気にしたい場合は、「Classic Company」テンプレートも選べます。
- 事務所について説明します。
北野会計事務所のホームページを作ってください。神戸市の建設・設備業の個人事業主と小規模法人を支援する会計事務所です。
ホーム、サービス、事務所紹介、お問い合わせの 4 ページを作り、記帳代行、給与計算、決算・法人税申告には料金の目安(〜円から)を載せてください。
落ち着いた、わかりやすい言葉づかいで、お問い合わせから契約手続きまでの 4 ステップの流れを説明してください。
「初回相談を申し込む」ボタンと電話番号を最初の画面に置いてください。
訪問者に財務資料や本人確認書類のアップロードを求めないでください。
- 表示された内容、料金、資格を一つひとつ確認します。修正は「各サービスの下に料金の目安を移動して」のように具体的に指示してください。Cloudeel は差分を表示し、変更はいつでも元に戻せます。
- ワンタップで電話できるボタンや LINE のリンク、お問い合わせフォームを追加します。フォームの送信内容はスパムチェック済みで、数秒以内にメールで届きます。アクセス解析では、フォーム送信と外部リンクのクリックを確認できます。
- スマートフォン、タブレット、デスクトップの表示を確認してから公開します。有料プランでは、HTTPS 自動対応の独自ドメインを利用できます。
Cloudeel には、独自の顧客専用ポータル、オンライン決済、サーバー側で動く税額計算ツール、本格的なブログ機能はありません。これらが必要な場合は、専門のソフトウェアや開発者への依頼を検討してください。
会計事務所のホームページでよくある 5 つの失敗
1. 顧客ではなく事務所のことばかり書いている
「総合的なサービスを提供しています」と書かれていても、読み手にはほとんど何も伝わりません。どのような事業者を支援しているのか、その方々が普段どんなことで困っているのかを具体的に書きましょう。
2. 料金の手がかりをいっさい載せていない
料金の目安、パッケージの例、料金が決まる要素の説明のいずれかがあれば、最終的な見積もりを約束することなく、見込み客に判断の材料を示せます。
3. サービスをひとつの段落にまとめている
主なサービスごとに独立したセクションを設け、業務範囲、想定している顧客、次にとってもらいたい行動をそれぞれ明確に書きましょう。
4. 電話番号が埋もれている
主な問い合わせの行動ボタンは、ページ上部とよくある質問の後の 2 か所に置きます。電話番号はスマートフォンでワンタップで電話できるリンクにしておきましょう。
5. お問い合わせフォームを書類の受け渡し窓口として使っている
公開されているフォームは、あくまで最初の会話を始めるためのものです。契約が決まった顧客とのやりとりや機密性の高い書類は、事務所が承認した安全なシステムに移しましょう。
会計事務所のホームページ公開前チェックリスト
- 最初の画面に、誰を支援し、何をしていて、どこで対応しているかが書かれている。
- ホーム、サービス、事務所紹介、お問い合わせの 4 ページがそろっている。
- 主なサービスごとに最低料金を示すか、料金の決まり方を説明している。
- 資格、所属団体、お客様の声の内容が正確で、掲載が認められている。
- 電話番号がワンタップで電話できるリンクになっている。
- お問い合わせフォームで尋ねるのは、初回のお問い合わせに必要な項目だけになっている。
- 機密性の高い財務資料や本人確認書類の提出を求めるページがない。
- スマートフォンで表示を確認している。
- フォームの送信内容がすべて正しい受信トレイに届く。
- 営業時間、住所、対応エリアが最新の情報になっている。
よくある質問
会計事務所のホームページ制作にかかる費用はどのくらいですか?
誰が作るか、どこまで独自の作り込みが必要かによって変わります。事務所紹介型のシンプルなサイトであれば、AI ホームページ作成ツールが最も早く形になることが多く、独自のブランドデザインや専門的なシステム連携が必要な場合は、デザイナーや開発者に依頼するほうが向いています。
税理士事務所のホームページに料金は載せるべきですか?
はい。少なくとも料金の目安(〜円から)、料金プランの例、または料金が決まる要素は掲載しましょう。あわせて、最終的な見積もりは顧客の状況と業務範囲によって変わることを、はっきり書いておいてください。
税理士事務所のホームページにブログは必要ですか?
必要ありません。ほとんど更新されないブログより、正確な内容の 4 ページのほうが役に立ちます。記事を追加するのは、書くべきテーマがはっきりしていて、継続して手を入れる時間があるときだけにしましょう。
お問い合わせフォームから確定申告書などの書類を送ってもらってもいいですか?
機密性の高い書類を、一般のお問い合わせフォームで送ってもらうべきではありません。フォームは初回のご相談の日程調整までにとどめ、契約が決まった顧客には、事務所で認めている安全な書類共有システムを案内してください。
まずは会計事務所にも使える「Law Firm」テンプレートから始めて、サンプルの内容をご自身のサービス、料金、資格に置き換えていきましょう。